和建設計事務所ホーム会社情報サービス案内採用情報
採用情報
和建設計事務所の仕事

河川の計画設計とは

HPをご覧頂いている方で、河川の計画設計と聞いても、全く想像がつかない方もいらっしゃると思いますので、簡単にご説明いたします。

下の写真は過去に弊社が河道について企画提案した案件です。
かつては、水が溢れやすく、水質や親水性などの水環境も極めて悪い地区でした。
そうした地区の河川が抱える課題を分析し、その対策をする為の施設の計画設計の全て若しくは一部を行うのが和建の仕事です。

こうした案件ばかりではありませんが、このような河川関連構造物の計画設計が弊社の仕事です。

かつてのY川
かつてのY川

川に設計なんているの?なんてお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、治水、利水、環境、景観など様々な点に配慮しながら計画・設計し、地域の皆さんの安全で潤いある生活を支えております。

起案から計画・設計し、実際に施工されるまでは長い時間を要しますが、自ら企画提案、計画設計を行ったものが完成し、街の皆さんに利用されているのをみると感動もひとしおです。

【企画・設計】
弊社が提案した設計のイメージパースです。
もちろん図面の作成も行っております。

親水広場
親水広場
水辺の散歩道
水辺の散歩道
水遊び河道
水遊び河道
現在のY川1
現在のY川2
現在のY川3
現在のY川4
現在のY川

実施する仕事内容

計画設計業務のご経験が無い方は、具体的に何をするのかのイメージが沸きにくいと思いますので、河川構造物の一つである「樋管」について、実施する内容をご説明いたします。
そもそも樋管とは?

堤内地※1の雨水や水田の水などが水路や小さな川を流れ、より大きな川に合流する場合、合流する川の水位が洪水などで高くなった時に、その水が堤内地側に逆流しないように設ける施設です。

※1堤防によって洪水などの被害から守られる家屋などのある方の土地(⇔堤外地:堤防を基準にして水が流れている側にある土地)

このような施設のなかで、堤防の中にコンクリートの水路を通し、そこにゲート設置する場合、樋門または樋管と呼びます。樋門と樋管の明確な区別はなく、機能は同じです。また堤防を分断してゲートを設置する場合、その施設を水門と呼びます。水門を堰と混同される場合がありますが、水門はゲートを閉めた時に堤防の役割を果たします。


水は高い所から低い所へ流れますので、時間が経ち大河川の水位が上がれば、大河川の水が小河川等に流れ込んでしまい、合流部分周辺は水浸しになってしまいます。(内水被害)
そのため、小河川等が大雨を流れ出した後に、樋管のゲートを閉めて大河川からの逆流を防ぐのです。

なお、大雨は流れ出しましたが、小河川等にもまだ水が流れ込んできますので、排水ポンプ等でそうした水を大河川に吐き出し、合流部分周辺が水浸しにならないようにします。

樋管や樋門、水門等と排水ポンプはセットで設置されることが多く、「河川の合流点処理」の一般的な方法の一つです。

  :大河川
  :小河川・水路
  :大河川流域(大河川に雨水が流入するエリア)
  :小河川流域(小河川に雨水が流入するエリア)

樋管がある場合と無い場合でどのような違いがあるのでしょうか。

樋管は左図のような大河川に小河川等が流入する所に設置します。この河川の流域全体に大雨が降ると、流域が大きい大河川は降った雨が川に入り流れていくのに時間がかかるのに対して、小河川や水路は、流域が小さいため、降った雨が直ぐに川に入り流れ出ていきます。
これを合流部分(樋管地点)の時間と水位で考えると、下図の様になります。

では、こうした樋管をどのように計画・設計するのか。それは概ね以下の手順で行います。

1.現況の調査

■現地調査■
設置を予定している地区の状況を把握しに、現地へ向かいます。その際、次のような事を調べます。
現在どんな施設があるのか。/どこから水が流れ出してくるのか?(流域の調査)/施工するとすれば、何が問題になるか。/その他

■文献調査・資料整理■
設置を予定している地区の現況を、既往の調査資料(測量や地盤等)や地形図等をもとに把握します。
地形はどうなっているか。(地形図や測量図の確認)/地盤はどうなっているか。(ボーリングデータの確認)/周辺環境はどうか。(自然環境調査データの確認)/現在の施設はどうなっているか。(施設台帳の確認)/その他

2.基本条件の検討
現況の調査結果をもとに、環境面や経済性、施工性などを勘案して、位置や大きさ、必要な構造、地盤改良の方法など、施設設計の基本となる諸元を、水文計算、水理計算、構造計算、地盤沈下の計算などにより想定し、複数の方法を比較しながら決めていきます。

3.設計・図面作成
設定した基本条件を元に、更に詳細な設計計算などを行い、安全性を確認しながら、施設の具体的な図面を作成していきます。
図面には、一般図、構造図、配筋図、施工図など、伝える内容に応じて複数の図面があります。

4.数量計算
作成した図面をもとに、どの様な材料・機器が、どれぐらい必要かを算出していきます。

5.施工計画
作成した図面や数量をもとに、どの様に施工するかを計画します。

6.概算工事費
作成した図面や数量、施工計画をもとに、施工するのに幾らかかるかを算出します。

各段階で、専門メーカーなど外部の協力者の方の意見も聞きながら、2~6の工程を行ったり来たりしつつ、安全 且つ 経済的であり、また、利便性や景観面にも優れた設計に仕上げていきます。
クライアントの依頼内容により、1~6の一部、又は全て工程を役割分担しながら、実施していきます。

こうして行った設計をベースに、施工業者等の手により、実際の施設が建設されます。